Answer 20 

つくしに対する恋愛感情など、総二郎には全くなかった。
高校時代から傍にいて、今ではバラバラになってしまった親友たちに託された大切な存在である。

そしてその親友の彼女、それがつくしという女、それだけだった。

小さい頃から司に対して他の2人よりストレートに意見を言うことが多く、お互いに頭に血が上って時には殴り合うこともあり、似た者同士などと揶揄されることもしばしばあった。
しかし生い立ちや根本的な考え方の違いは明らかで、女性に対する考え方や接し方も全く相反するものがある。

衝動的に司に電話をしてつくしを奪うなどと吐き捨てたあと、総二郎はムシャクシャとした気分がどうしてもぬぐい切れない。

スマートフォンをスクロールすればいくらでも相手は見つかるが、今夜は無性にどこの誰かもわからない行きずりの女を相手にしたい気分だった。

寝転がっていたベッドから這い出すと家を出た。
そのまま行きつけのバーへ入って最初に目が合った女を適当に誘い出し、そのままホテルへ。
遊び慣れているのだろう、女は甘い声を出して総二郎を何度も求め、何の感情もなく何度も抱いた。
窓の外が白み始めても総二郎に眠気は訪れず、だらしなく眠る数時間前に初めて会った女をチラリと見て、ため息をついた。

「なにやってんだか、俺も」

つくしを泣かせたことを司に意見することも、つくしを奪うなどと吐き捨てたこともすべて自分らしくない行動だった。それは総二郎自身が一番よくわかっている。
そしてそのことが頭から離れずにこうしてイライラとして行きずりの女を抱き、なんのフォローもしないままホテルを出た後こうして街を歩く自分の行動に違和感を覚えるのだった。


******


解約と新規契約の為に携帯ショップから出てきたつくしの足取りは重かった。
司からの連絡を絶つためにずっと電源を切ったままだったが、司以外の人とも連絡を取り合えないこともあり支障をきたすことも出てきたため、思い切って今までの電話を解約し、新たに違った番号を入手することにした。

カウンターに座って手続きをしていたときに、スタッフが電源を入れた一瞬でさえ司からの接触を思わせるメールや着信の山。
そのたびに別荘で別れた時のことが思い出されてつくしは涙を必死に堪えるしかなかった。

電話が繋がらなくなり、メールの類いもエラーとなれば、きっと司は何としてでもつくしと接触を図ろうとするだろう。
しかしつくしと楓の間で取り交わされた契約に基づいて、西田が抜かりなく処理することを思うとつくしは司との別離を今更ながらに悟るのである。

これからは司法試験に向けての戦いが始まり、司を想う時間も少なくなるだろう。

必死になっているときはそれでいいかもしれないが、問題は道明寺グループの一員としてスタートを切った時に、お互いに冷静でいられるのかどうか。

訪れてもいない未来に頭を悩ませても仕方がないと、つくしは新しいスマートフォンの液晶画面をぼんやりと見つめ、1か月後に迫った司法試験に向けてなんとか気持ちを切り替えようとするのだった。









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2 Comments

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2018/11/23 (Fri) 10:11 | REPLY |   

やこ  

スリーシスターズ様

こんばんは、本日二度目のコメ返失礼します。


すみません、これは総つくではありませんので、もうちょい耐えてください。
でもこの流れだとちょっと司ッチの辛さは続いてしまうかもしれません。

本日の更新内容は、ぶっちゃけ帳尻合わせもいいところ。
電話番号そのままってのもおかしいからなんとかしないと💦みたいな。
ボリュームも少な目だったので、不完全燃焼感は否めませんね。ごめんなさい。
もうちょい、耐えてください、必ずやスリーさんを号泣させてみせますので(笑)

2018/11/23 (Fri) 22:27 | REPLY |   

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