Answer 3 

総二郎に声をかけられ、食事をしに行った日から数日後のこと。

無事に3回生に進級したつくしが、大学の講義を終えて帰り支度をしていたときのことだった。

「法学部牧野学生、至急事務局まで。繰り返します…」

学部ごとに通しでつけられている学籍番号順の名簿に牧野はひとり。
バッグに荷物を放り込むようにして、事務局へ向かった。
早足で歩いてきたので少しだけ息が荒い。軽く深呼吸をしてから事務局の受付に

「法学部の牧野ですが…」

そう声をかけた。
すると事務局スタッフが一斉につくしの方を見る。
その眼差しはまるで、珍しいものを見るようなものだった。

「法学部法律学科の牧野つくしさんですね?」
「はい。牧野です」

すると対応したスタッフが、カウンターの外側へ回り、

「どうぞこちらへお越し下さい」

事務局に呼び出されることですらレアなのに、この丁寧な扱いはなんなのだろうか。
頭の中は疑問だらけだが、言われた通りに案内された部屋へ入る。

応接間のようで、革張りのソファに座るように指示された。
スタッフがしばらく待つようにと言って部屋を出ると、ひとりポツンと残される。

よくわからない用件で待たされて、気持ちがいいわけもない。
図書館で借りた読みかけの本を開き、続きを読む。

3ページほど読んだときに、静寂は破られた。

コンコンとドアがノックされ、つくしが静かにハイと返事をすると、キィという音をさせながらドアが開く。
そして黒いスーツを着た中年男性が姿を現した。

彼に見覚えがあったのだが、どこで顔を合わせたのか思い出せない。

「ご無沙汰しております、牧野様」

低い声でそう言われ、やはりどこかで顔を合わせていたのだとつくしは思った。

「あの…」
「間もなく参りますので、そのままお待ち下さい」
「あっ…!」

彼のことを思い出し、それを告げようとした瞬間に、つくしを呼び出した真の黒幕が登場。

つくしは相手を見てゴクリと喉を上下させると、拳を握りしめ

「ご…ご無沙汰してます」

必死で声を絞り出した。

「お久しぶりね、牧野さん。お元気そうね」

表情を一切変えずに、淡々とこちらに言葉を投げかけてきたのは、道明寺楓。
司の実の母親だった。

今の彼女はつくしにとって完全な敵ではない。
ただやはりこれまでの経緯があるだけに、簡単に心を許す相手ではないし、それは相手も同じだろう。

「大変ご無沙汰してますが、今日は…どういったご用件で…?」

冷たい対応をされるかと思っていたのだが、意外にも鉄の女は穏やかだった。

「回りくどい言い方が苦手なのは貴女もご存知ね。ですから単刀直入に言います。私は貴女をスカウトしに参りました」









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11 Comments

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2018/11/06 (Tue) 07:15 | REPLY |   

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2018/11/06 (Tue) 21:44 | REPLY |   

やこ  

しもちいおばちゃん様

こんばんは。コメントありがとうございます。
取り急ぎご連絡いたします。

大変申し訳ないのですが、当ブログではコメント欄からの申請はいかなる場合においても受け付けておりません。
実はパスワード入力という方法もあるのですが、こちらは利用しておらず現在はブロともになって申請をしていただかないと限定記事が見ることができない状態になっております。

下にFS2ブログの新規作成ページのURLを貼りました。
ここからまずFC2ブログにご登録いただき、ログインした状態で再度当ブログにお越しください。ブログを開設するだけで、ブログを始める(記事を書く)必要はありません。

パソコンなら右側、スマホなら記事よりも下の部分にメニュー画面がございます。そこにある「ブロともになる」というところから再度申請を行ってください

コメントにて制約等いただいておりますので、特別なコメントはしなくても結構です。確認語直ちに承認いたしますので、是非チャレンジしてくださいませ。

面倒なことをお願いして心苦しいのですが、トラブルを回避するために皆さんにお願いしていることですので、ご了承いただければ幸いです。

大変申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

https://secure.id.fc2.com/signup.php?switch_language=ja&ref=blog

2018/11/06 (Tue) 22:17 | REPLY |   

やこ  

スリーシスターズ様

おほほ、楓さん出してみました。
我が家では大変珍しい現象かと思います。なぜかと言えば、すごく書きづらいので名前だけの出演に留めておいたから(笑)
そんな人を会えて登場させてしまって、ちょっと泣きそうになってますけどね💦

でも、頑張る!

2018/11/06 (Tue) 22:23 | REPLY |   

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2018/11/08 (Thu) 20:27 | REPLY |   

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2018/11/08 (Thu) 20:36 | REPLY |   

やこ  

しもちいおばちゃん様

お手数おかけして大変申し訳ありません。

私のほうで、訪問者履歴を確認させていただいたんですが、それらしいブログの履歴を確認することができませんでした。

スマホから → 管理画面の「環境設定」から「ユーザー設定」、「訪問者履歴」を「残す」に変更し再度ブログに入りなおす
パソコンから→ 「環境設定」から「ブログの設定」、「訪問者履歴」を「残す」に変更してブログに入りなおす

これを試してみてください。

確認ができれば、誓約をすでにいただいていますので、私の方から申請してみます。承認して頂ければ限定記事は読めるかと思います。

お手数おかけしますが、もう少しだけ頑張ってみてください。
申し訳ございません、よろしくお願いいたします。

2018/11/08 (Thu) 23:11 | REPLY |   

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2018/11/11 (Sun) 21:46 | REPLY |   

やこ  

しもちいおばちゃん様

こんばんは。
この度は不慣れで面倒な手続きを踏んでいただき本当に申し訳なく思っています。
苦労のわりに限定記事のショボさにガッカリしたと思われるかもしれません。

本来なら限定記事を読むためだけにこんな面倒な手続きを踏むのもどうなんだろうとは思っているんです。
ただ、これまでしもちいおばちゃん様と同じように面倒な手順を踏んで約束を守ってくださっている300人弱のブロともの皆さんの苦労を思うとなかなか簡単に解けるパスワードに切り替えるという決断が出来ません。

せっかくこうしてネットという世界で繋がることが出来たわけですし、楽しんでいただければ嬉しいしコメントやポチなどいただければ、今後の執筆活動の力になります。
是非絡んでいただければ嬉しいな。

2018/11/11 (Sun) 22:51 | REPLY |   

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2018/11/12 (Mon) 07:52 | REPLY |   

やこ  

しもちいおばちゃん様

最初は限定版のみをアップして通常版は作らない予定でした。
ただ、連載モノだと限定版しかアップしないと、その日読めない方も出てきちゃいますし、やはりブロとも申請が面倒だとかなかなかできないという方もいると思うんですよね。
直接的な描写を端折ればお話はつながるし、限定記事に書かれていることってほぼ想像通り(笑)
まあ私のR記事は限定にしなくてもヌルいですしヘボい。むしろいただきもののほうが危険極まりないブツであることのほうが多いという(笑)
結局信頼できる方々にしかご披露できないシロモノだということです。
またR記事だけじゃなくてイラストや落書き貼り付けたりといったものを限定記事にしているケースもありますしね。
めんどくさいことさせておいて、この程度かよ、と思われる方も中にはいらっしゃるかもしれませんけど、そこはひとつご容赦いただければと思う今日この頃です。

2018/11/12 (Mon) 12:05 | REPLY |   

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