20years 負けてたまるか! 前編 

スーパー読者・S様からのリクエスト!
20yearsを、なんとコメディタッチで書いてみました!

どうなんだろ、なんか違和感💦






「おかえりなさい」
「ああ、ただいま」

特に夫婦仲が悪いというわけではないのだが、つくしが素っ気ないように感じている司に思い当たる節はない。
なぜこんな状態になっているのを一番知りたいのは司なのである。
そもそも還暦近い夫婦であるから、「いってきます」「おかえり」でいちいちキスをする方がレアだろう。

マンションの玄関で司を出迎えると、まずはつぐみを部屋から呼んで3人で食事をするのが当たり前だったのに、最近は女ふたりが先に食事を済ませ、司ひとりが後から食べることが多かった。
特別に遅く帰ってきているということはない。
使った食器類を片付けると、何故か道明寺家の女性陣は、長女の部屋に籠ることが多くなった。

つくしとつぐみが部屋に籠ると、翼はすでに家を出て家庭を持っているので司はリビングにひとりになる。
なるべくなら仕事を家に持ち帰りたくはないが、特にすることもないのでタブレットでメールチェックなど、簡単な仕事で時間をつぶす。

夜の生活はまだまだ現役で、この年代にしてみればいささか異常なほうだろう。
愛し愛されているという自覚はお互いにあり、夫婦仲が悪いということもないと司は思っている。

年頃の娘の相手は本当に難しい。
家族3人円満に暮らせるのであれば、今の生活も致し方ないのかもしれないと司は諦めにも近い気持ちで過ごしているのである。

特にすることもなくなり、ソファに横になる。
こんな自堕落な生活してりゃ太っちまうな、などと苦笑い。

するとダイニングテーブルからブーブーとスマホが音を立てている。
ケースにも入っていない地味なもの、それはつくしのスマートフォンだ。
可奈からのLINEのようで、チラッと見えたポップアップを見た感じでは、それほど急ぎではなさそうだった。
それでも司はそのスマホを手に取り、つぐみの部屋に向かって歩き出す。

それほど大きなマンションではない。
数十歩あるけばマンションの端から端まで届く距離。

司がつぐみの部屋の前に立ち、ノックをしようとしたときに中から女二人の笑い声、というよりも黄色い声といったほうが正確だろう。
ふたりが興奮する声とともに、リズミカルな音が聞こえてきた。

カチャ…

「ぎゃっ!パパ!」
「つ、つかさ!」

そっくりな母と娘は司のほうを見て、「しまった!」とでも言いたげな表情をしている。

「オマエら…いったい何してんだ…?」

つくしとつぐみはお互いの顔を見合わせ、目ではチラチラと司の表情を盗み見ている。
そして観念した様子でつくしがポツリ、と話し出す。

「えっと…ふたりでライブDVDを…観てたのよ…」
「DVDだと?!だらしない顔してギャーギャー言いながら観るようなモンかよ!」

司が呆れたように言うと、つぐみが腹立たし気に反論してくる。

「いいじゃない、変な男に引っかかって人生ダメにするより、夢追いかけて何が悪いの?」
「つぐみだけならまだしも…つくし!オマエまで…!」
「えっと…」

つぐみに反省の色など微塵も感じられないのだが、つくしはそうはいかないようで、先ほどからバツの悪そうな表情で司をチラチラとみているだけだ。

「なんとか言え!」
「ひぃっ!」

まるで浮気をした妻を問いただすかの勢いで、司はつくしに詰め寄った。

「えっと…実はね…ママ友さんにお茶を飲みに来ないかって誘われたときに…」
「お茶とアイドルとどう関係あるんだよ!」
「パパ、最後まで聞けば?」

つぐみにそう諭されて我に返る司。

「えっとね、その時にたまたまママ友さんが見てたDVD観てたら…」
「観てたら?!」
「ハマっちゃったの…!ヤマアラシに!」
「や…ヤマアラシ…だって…?」

つぐみはDVDのパッケージを司に手渡すと

「あたしはね、このアイダちゃんがスキなの💚ママはね…」
「つぐみっ!」

つぐみが言い終る前につくしは言葉を遮った。

「なんだ?何か都合の悪いことでもあるのか?」
「エッ、な、ないわよ…なんにも」

そんなやりとりを呆れてみていたつぐみがひと言。

「ママはね、このマツトモ💜ジュンくんがスキなんだから!」



「な、な、な、なんだとおぉぉぉぉぉぉ?!」









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2 Comments

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2018/10/31 (Wed) 08:07 | REPLY |   

やこ  

スリーシスターズ様

朝から長文コメント、とっても楽しく読ませていただきました。
マジでスリーさんかわいい(o^―^o)ニコ

もうね、あからさまにわかるように「ヤマアラシ」「アイダちゃん」「マツトモくん」とテキトーな名付け(笑)
当初「ナツモト」くんにしようかと思ったけど、イマイチわかりづらいのかなと思って「モト」→「トモ」で落ち着きました。

いや~、しかし皆さん20yearsを愛してくださってるんですね。お恥ずかしい駄作なはずなのに…。
夕方の時点でどうも昨日のアクセス数を超えていたみたいですし、たくさんの拍手まで。
教習所とは大違い(爆)
ほんと、これは励みになりますね。

司父さんが奮闘するのはこれからです。
ラブな要素は皆無ですが、楽しんでいただけると嬉しいな(∩´∀`)∩

2018/10/31 (Wed) 19:13 | REPLY |   

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