Beautiful days

花より男子を愛する自称永遠の乙女の妄想  ※現在、ブロとも申請を休止中
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同居人シンドローム 7

北山さん、やっぱりアタシ達には無理だよ。お互い忙しすぎて結局すれ違うしうまくいかない。
でもね、無理だってことがわかったしやっぱり試してみて良かったんだと思う。

結局部屋の中にいた女性が誰なのかも確認しないままマンションを出てしまった。
アタシがいない時間にオンナの人を入れる。

アタシはアイツを好きだと認識してるし、それなりに体の関係もある。
アイツもそうなんだと思っていたけど、「付き合っていない」という事実がアイツを自由にするのかもしれない。

気分は良くない。だってアイツのこと好きだから。
でも「付き合ってない」って関係は文句を言う立場じゃないってことなのよね。

変なの。

結局アタシは病院の仮眠室に戻ってしまった。


***


「あれ?帰ったんじゃなかったの?」

医局でウトウトしていると先輩にそう声をかけられた。
医局員全員の前で怒られたし看護師も含めて全員がアタシが家に帰ったもんだと思っている。

「ちょっとね…事情がありまして」
「そっか、ならちょっと手伝ってくれない?私英語マジ苦手で論文の翻訳にもう何日もかかってるのよ。ご飯奢るから!」
「よく医者になれましたね…ある意味スゴイ。高いのお願いします」
「りょーかい」

デスクの上にドンと置かれた資料を見て、ふぅ、と息をつく。
パソコンに文章を打つよりも、まずはノートに要点を書いてそこからまとめる、これがアタシのやり方だ。
実は英語が苦手なアタシにこの方法を教えてくれたのは類で、間違った訳をして怒られたこともあったことを思い出す。

今は暇さえあれば分娩と外来診療で忙しく、読みたいと思っていても論文に向き合う時間すらない。
これほどゆっくりデスクに向き合うことは珍しい。

「ハイ、どうぞ」

先輩がコーヒーの入ったマグカップをデスクに置くと、アタシは無意識に先輩に尋ねてしまった。

「先輩、結婚してましたよね」
「私もたまに忘れちゃうけど一応ね」
「旦那さん、嫌がりません?あんまり帰らない奥さんって」
「そうでもないんじゃないかな、家はそんなにきれいじゃないけど、旦那もそれなりに忙しい人だしできるほうができるときにやってるって感じだしね。なに?牧野結婚したいの?」
「そういうわけじゃ」
「この仕事する以上は旦那の協力が必須だよ。うちの旦那は何にもできないお坊ちゃんだったのよ。でもやらざるを得なくなったらやるようになったよ。料理も私より上手いかも」
「すごい…」
「今は働いてる主婦なんてゴマンといるじゃない?私たちは普通の主婦よりも忙しいだけで、どんな仕事でも共働きなら旦那と協力し合ってやってくのが基本だよ。今の彼と結婚したいならそこをきちんとしないとやってけないからよーく考えたほうがいいよ」
「肝に銘じます…」

道明寺の顔を思い浮かべてみるけどやっぱり難しいのかな、と思う。
アタシが夢を追った結果ロクな恋愛もできてない。それどころか一緒に暮らし始めて余計難しさを感じる。

「気を付けるとしたら…やっぱり浮気かな。家のことがロクにできなくても、やっぱり時間をどうにかして家には帰ることね。さ、牧野。さっさと片付けて今日は帰ろう!浮気されないようにするには帰らなきゃダメなのよ!」

先輩、もしかしたらアタシ、早く帰ったせいで浮気相手と鉢合わせするかもしれないんですけど…。


***


一度帰ってはみたものの、女性がいることに気付いて逃げてしまったマンション。先ほどの女性がいるかどうかはわからないが、とにかく結婚を視野に入れるならハッキリさせたほうがよさそうだ。
もしアタシがいないスキを狙って女性をマンションに引き入れてるなら、ここを出てひとりで生きて行こう、そんな風に思っていた。

再び指紋認証でドアロックを解除し、部屋へ向かう。
モヤモヤした気持ちでエレベーターを降り、玄関の前に立つと大きく深呼吸をする。
ドアを開けると…女性モノの靴は先ほどの場所に揃えて置いてあり、なぜか部屋の奥からウィーンという異様な音が鳴っている。

「え、何?」

少し怖くなったが何もしないわけにはいかない。
勇気を出してリビングにつながるドアを開けると、目の前には驚くべき光景が広がっていた。

「アンタ…何してんのよ…」



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10 Comments

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2017.06.03 06:14 | | # [edit]
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2017.06.03 06:59 | | # [edit]
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2017.06.03 08:48 | | # [edit]
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2017.06.03 10:06 | | # [edit]
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2017.06.03 20:11 | | # [edit]
やこ says..."なあなあ様"
こんばんは!
つくしはお金のためというよりも本当にやりたいことを求めて医者になってるという感じを前提にしてますので、私みたいなパンピーには「はよ結婚しなされ」という感じですよ(笑)
私も仕事なんかしなくていいからオレの傍にいてくれよ、なーんてカッコいいこと言うカッコいいオトコと出会いたかったです(爆)

コラボイベ…いろんなイベントに参加させていただいてますけど、純粋なつかつくイベは実はこれが初めてなんです。
しかも第1話を書く人とタイトルつける人を例のごとくアミダで決めたんですが、自分で作っておいてタイトル担当になりました( ノД`)シクシク…
どうか、生ぬる~い感じで見守ってくださいませ。
2017.06.03 21:04 | URL | #- [edit]
やこ says..."じゅんこ様"
司が浮気…どうでしょうね?ね?
するわけない…ですよね?ね?
2017.06.03 21:06 | URL | #- [edit]
やこ says..."スリーシスターズ様"
こんばんは。
まあこのグッダグダつくしちゃんですので、女性の声が聞こえた段階でブルーになるのは当然ですかね。
多分私もブルーになりそうですけど(・。・;
2017.06.03 21:07 | URL | #- [edit]
やこ says..."kachi様"
こんばんは!

私のお話はたまに庶民目線が入ります(笑)
だって大金持ちの気持ちなんてわからないものww

この2人の場合生活のために仕事をしている共働きではないですし、なら専業主婦になれよ、とか突っ込みながら書いてる時もありますよ、実際(笑)
2017.06.03 21:10 | URL | #- [edit]
やこ says..."花男大好き様"
この度は申請ありがとうございました。お礼などとんでもありません、こちらこそ読んでいただき感謝です。

もうサボりまくってお話書くのも下手ですし、限定記事も「この程度かよ、ケッ」みたいな感じですが、楽しんでいただけると私も嬉しいです。
今後ともよろしくお願いいたします(^▽^)/
2017.06.03 21:12 | URL | #- [edit]

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