どうする?!LAパニック 6完 

「これはなんの試練だ」

司は自分の横で眠るつくしを眺めながら、拳を握りしめていた。
つくしが司と一緒にいなければ、つくしが誘拐されることはなかったはずだ。司は当然そのことに責任を感じており、つくしに対してある程度腫れ物に触るような態度だったことは否めない。
ところがつくしは外出前のホテルでの様子とは違い、事件のことなどまるで気にする様子もなく、行く先々ではしゃぎまわりずっと興奮状態だった。
喜んでくれているのは嬉しかったが無理してるのではないかと司は心配だった。

ところがである。

ホテルに着いて、つくしに手を出していいものかどうか迷っていた司の目の前でつくしはお酒を飲み始め、そのままパタリと寝てしまったのである。

元々どんな状況でも寝るつくしである。疲れも出たに違いない。
司も致し方ないと優しく隣で見守っていると…今度はよほど暑かったのか着ていたバスローブを思いっきり脱いで下着姿になってしまったというわけだ。

目のやり場に困った司は、そうっとバスローブを着せようと手を伸ばしたのだが、こともあろうにベッドに引き込まれて現在に至る。

これはすべて寝ているつくしが無意識にしたことであるが、おそらく朝目が覚めればこの状況にパニックを起こすだろう。

ただ、直に触れるつくしの肌の感触と、会いたくて夢にまで見た愛しいオンナの寝顔が目の前にあることで、司はベッドから出られない状態になっていた。

もういい加減ベッドから出なくては自分がどうにかなりそうだ、とは思っているのだが、葛藤と戦ううちに司自身も眠ってしまった。



「きゃあぁぁぁぁぁぁぁあっ」
「うおっ!」

耳元の悲鳴。
司の目は一発で覚めた。
当然と言えば当然だが目の前にはシーツを胸元に手繰り寄せ、自分を軽蔑の眼差しで眺めるオンナ。

「ちょっと…昨夜…なんかあった…?」
「昨夜?」

いきなりの悲鳴と目の前の光景、しかも寝起きでまだ頭がボーっとしている司は、頭の整理で精いっぱい。

よく見れば目の前のオンナは何か置物らしき固そうな凶器を自分に向けているではないか。

「お、落ち着け!まずはそれを下ろせ!」
「どういうことか…説明が先よ!」
「何もしてない!誤解だ!!」


***

お互いにきちんと服を着て、何故か真っ赤になりながらベッドの上で正座。
端から見れば異様な光景である。

「アンタが気を使ってくれてるのも知らずに、ごめん…」
「いや、気を使う暇もなかったし気にすんな」

司は昨夜この部屋で起きたことを説明した。きちんと下着をつけていたこともあってつくしも誤解を解いたようである。

「不可抗力で横に寝たとはいえ、心地よすぎて出られなかったのは事実だし…」
「っていうかさ、一応アタシもそれ相応の覚悟を持ってね…ここに来たんだけどさ…その…記憶がないとかそうそういうのは悲しいじゃない?一応初めてなわけだし…」

―それ相応の覚悟だと?―

司には驚きのひと言だった。
つくしのことだからいざその時になって何もできないなんていうことは想像していたし、それでも構わないと思っていた。

「いいのか?」

そう言いながら体を前に乗り出すと

「いいよ…っていうか…近いし…」
「近づかなきゃできねぇだろ」
「って今から…?」
「当然だろ?」
「お、お願い、できればシャワーと歯磨きを…」
「歯磨きだと!?一気に覚めるようなこと言うな!」
「だってお酒臭いし…結構汗も…」
「いいな?15分ですべて完了させろよ!それまでこの拷問に耐えてやる!」
「ひぃっ!」

―ムードも何もあったもんじゃねぇ―

だが15分後にシャワーを浴びて赤く上気したつくしの姿を見て理性を保てる自信はない。
お互いに初めてだし気持ちに余裕があるかどうかはわからないが、できるだけつくしに無理のないような忘れられない『初めて』にしよう、と司は思う。

バスルームからシャワーの音が消える。

司は気合いを入れ直すと、そこから出てくる愛しいオンナを待った。

「あの…お待たせ…」

ここから先はふたりの時間。
きっと今日からふたりの距離も少し変わるかも。

「待ちくたびれたぜ」

それだけ言うと、ぎこちなく歩くつくしを優しくベッドにエスコートするのである。


~fin~





うかちゃん様

いただいたリクとなんだが全然違う方向へ歩いて行ってしまい、慌てて軌道修正いたしました。
限定記事にしなくてももう少しイチャコラできたと思うのですが…一気に書いて完全燃焼(;^ω^)
この程度の力量なら仕方ない、とご容赦いただければ嬉しいです。


以下簡単なプロット公開



つかつくお初 つかつく甘々

司渡米中つくしがアメリカへ
再会してアメリカをラブラブデート中につくし迷子
類に似たアメリカ人に保護される。
類に似たアメリカ人は実は日本の犯罪集団の一味で、司に身代金を要求しようとするもドジって失敗。お縄となる。
ドタバタしながらも再会したつかつくはその夜やっと結ばれる。



私の場合、プロットがあろうがなかろうが勝手に設定を変えて勢いで書いていきます。
そして描写が面倒な設定は「どこ行った!?」くらいに容赦なく省略することも…。

またキリ番をゲットしてお知らせください。



お付き合いくださいました皆様、ありがとうございました。









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4 Comments

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2017/05/28 (Sun) 18:16 | REPLY |   

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2017/05/28 (Sun) 19:04 | REPLY |   

やこ  

スリーシスターズ様

完全オリジナル作品、無理矢理リクエストに合せようとしたので設定がめちゃくちゃ。
いったい何が言いたいのかよくわからないお話に…。
思い付きで書くとこんな風になることがよーくわかりました。

反省…

2017/05/28 (Sun) 21:03 | REPLY |   

やこ  

うかちゃん様

本当にこんなお話になってしまって申し訳ありませんでした(゚Д゚;)
「なんじゃこりゃー」と思いつつも書き直す気力ナシ、ということで強行突破です(◎_◎;)

今度は是非FC2ブログに登録して、限定記事にもチャレンジしてみてください。
大したRではないですけど、通常バージョンとの違いもなんとなくお楽しみいただけると思います。

キリ番申告、本当に嬉しかったです。
今後も応援よろしくお願いします!!

2017/05/28 (Sun) 21:09 | REPLY |   

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