ラブ・シンドローム 100 

ついに大台に乗りました。

そしてお話はあと2話で完結します。

最終話以降、ラブシンの後日談を番外編として公開いたしますので引き続きよろしくお願いいたします。


ご注意

このお話には実在する病院名が登場いたしますが、設定などはテキトーですのでそれを踏まえた上でお話にお進みください。

事実と異なる点についてのクレームにはお答えしかねますのでご了承ください。



ではどうぞ。







「ミネソタ州のメイヨ―・クリニックっていったら…全米で1.2を争う病院よね?そこに?」
「そう、牧野、あんたにそこに行くように辞令が出た」

辞令

これアタシの雇い主である東京都が正式に発令したものである。

「冗談でしょ…?アメリカになんか…」
「俺も目を疑ったよ、それと…ここ見て」

類に促されて目を向けた部分には…
メイヨー・クリニックで1年間の研修を行えば、残りの義務年限を免除する旨の記載が付け加えてあった。

「ねえ類、こんなことって頻繁にあることなの?アメリカになんてアタシ…」
「詳しいことは俺も調べてみないとなんとも言えないけど…現時点で俺が知る限り、こんな辞令は聞いたことがない」

辞令には来月の始めから勤務開始となっており、日本でアタシに残された時間は少ないことを示している。
辞令は雇い主からの命令文書である。
すでに発令されておりどんなにアタシが抗議しても拒否することはできないのだ。

この辞令から逃れられないアタシは、自分に対して来月から1年間向こうで頑張れば日本に戻ってすぐに研修医として産婦人科に入局することが可能になるんだ、と言い聞かせた。
メイヨー・クリニックにはもちろん婦人科もあって高度な医療を肌で感じることができるんだ、とも。

外の空気を吸うと言って診療所の外へ出た道明寺は、類が辞令を持ってここへ来てすぐ戻ってきて、少し離れた位置からアタシと類のやり取りを眺めていた。

「どうしてこんな辞令が出たのか、調べようか?」

アタシに気持ちの整理がついていないことを察知した類が静かにそう言った。

「ううん、大丈夫。辞令だもん、従わなくちゃ」

まるでアメリカ行きを嫌がる自分に言い聞かせてるみたい。

だけど

日本とは言っても離島で家族とも友達とも会えない場所で2~3年も過ごし、休みもないような都立病院での勤務を思えば、アメリカでの1年なんてあっという間だし、何より1年最高の医療を学んだあとは、夢を叶えるために入局することができるんだ。これ以上にいい話はない。

「牧野、本当にいいの?」
「いいも何も…そもそも拒否権なんてアタシにはないし!それによ?考えてもみてよ。たったの1年で類のこと飛び越えちゃうんだよ?すごいいい話じゃない。都に感謝したいくらい。あ、でもアタシが行っちゃったらこの島はどうするの?」
「それは…しばらくは前任者の俺が兼務することになると思うよ」
「そっか、ならほとんど引継ぎもいらないね」

類が兼務するというのなら島民の医療に関することは問題ないだろう。無人島の工事関係者に関することだけきちんと引き継げば問題はない。

「ふたりにも…しばらく会えなくなるね。ちょっと寂しいな」

類とは今まで会おうと思えばいつでも会える距離にいた。しかもこの島に来る前は1年以上会わない時間も存在したしきっと寂しいのは最初だけで、忙しくしていれば寂しさを感じる余裕もないだろう。

「オレはしばらく島の開発からは離れられそうにない」

道明寺はそうだろう。アタシの為に拠点をココに移したと言ってはいたが、それは島の開発あってのことだ。本格的に工事も始まりこれから、という時だし用事があって東京に戻るのと、アメリカを行き来するのとではわけが違う。
そもそも道明寺にアメリカまで会いに来てほしいなどとはアタシの立場では言えるはずもなく、やはり帰国するまではまともに会うことは難しいだろう。

「大丈夫だよ、ひとりで頑張れるし、英語も類のカテキョのお陰で完璧だもん」
「牧野…」









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4 Comments

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2017/05/25 (Thu) 08:02 | REPLY |   

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2017/05/25 (Thu) 08:57 | REPLY |   

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2017/05/25 (Thu) 09:05 | REPLY |   

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2017/05/25 (Thu) 14:06 | REPLY |   

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