ラブ・シンドローム 1 

いよいよ始まります。

このお話は司渡米後すぐのタイミングから始まるお話になります。

原作の設定はいかしてありますが、時系列については矛盾もあるかと思います。おかしな部分が出てきても、なんとなく流す感じでお読みいただければ幸いです。

ストーリーの性質上、読み進めるうちにある専門分野に向かってお話が展開していきます。

その分野に関しての私の知識は殆どありません。そのためあり得ない設定や内容も多く描かれることが予想されます。
できるだけきちんと調べた上で正しく書くように心掛けますが、事実とは異なる描写も多々あるかと思います。その点を考慮した上でお進み下さい。

専門的知識についてのご指摘は有りがたくいただきますが、クレームはご遠慮くださいますよう、よろしくお願いいたします。



非常階段のドアを開けると、卒業したはずの花沢類がいつも通りに居眠りしている。
今日はポカポカ陽気だもんね。アタシだってたまにはゆっくりお昼寝したいわ。

「花沢類…来たよ」
「……」

呼んでおいてスルーってなに?
しかもわざわざ高等部の非常階段まで来て昼寝するとか本当に羨ましいわ。

あまりにも気持ちよさそうに寝ているので起こすのも可哀そうだがこっちは午後の授業がある。無理矢理英徳に残らせてもらったこともあるしなんせパパは失業中の身。
せめて授業は受けないとと思い、花沢類の肩に手をかけた。

「ごめん、花沢類。アタシ。来たよ」
「んんっ」
「桜子とお昼食べてたら遅くなっちゃった。すぐ午後の授業始まるから行かなくちゃなんないの」

伸びをしながら目を開けると大好きなビー玉の瞳がこちらを見ていた。

「牧野」
「気持ちいいのはわかるけど風邪引いちゃうよ」
「(ボーッ)」

思考が停止している状態の花沢類だが、目の前にいるのが誰かは理解した様子。

「なんだ、牧野か」
「…あのさぁ、アンタが呼んだんでしょう?」

このマイペースっぷりは大学生になろうが社会人になろうがきっと変わらないんだろうね。

「で、どうしたの?ごめんね、あんまり時間取れないんだ。もうすぐ昼休み終わっちゃうし」
「え、いいじゃん。もう進級も決まってるし。午後サボっちゃえば?」
「いやいやいや、アタシはアンタたちとは違ってボンビー学生なの。授業料払ってる分、しっかり学ぶの」
「そっか…」

珍しく残念そうな目つきでこちらを見ている。
人のことには興味がなかった花沢類もずいぶん変わったね。


「牧野には言っておこうと思って」
「何を?」
「俺、英徳大学には行かない」
「へぇ、そうなんだ」

ん?
今なんかすごく重要なことを言ったような。

「ちょ、花沢類。ごめん今なんて?」
「大学いかない」
「ええっ!?」

大学に行かないって?花沢物産の跡取りが大学にも行かずにどうするっていうの?

「ちょっと、ごめん。かなり動揺してる」
「なんで?」

すると授業開始のチャイムが鳴るがアタシには聞こえない。

「始まったよ、午後の授業」
「それどころじゃないよ…」

花沢類が英徳を離れてしまう。
授業なんかよりもこっちのほうが重要だ。

「海外の大学に行くとか…じゃ、ないよね…?」
「ん、一応日本国内だね」
「え、もう決まってるの?」
「うん、一応きちんと受験もしたし合格もしてる」

驚きの連続だ。幼稚舎から英徳しか知らずに育ってきた花沢類が英徳を離れて違う大学へ進学すると言っている。

「東京じゃ…ないの?」
「ん、一応関東ではあるけどね。全寮制だから気軽にこっちに戻ってくるのは難しくなるね」
「そう…なんだ…」

花沢類がアタシの前からいなくなる。
海外に行くわけじゃないにしたって他の大学にまで行って学びたいことって何?
頭の中をいろんなことがぐるぐる回っている状態のアタシを見て花沢類はクスリと笑って言った。

「別に隠してたわけじゃないんだけどさ、司のことでバタバタしてたでしょ?牧野は」
「でも英徳はいろんな学部があるよ?花沢類は何をするためにほかの大学になんて行くの?」
「ああ…」

珍しく照れたような表情でこちらを見ているが、なんだか言い出しにくそうにしている。よほどのことがない限り人や物事に対して興味を示さない人だ。アタシの知らない間に特別な何かがあったに違いない。

「…部に…」
「え?」

ほとんど聞き取れないような小さな声で呟く花沢類。重要なことを言ったのに聞き逃すなんてアタシのバカッ!

「俺、医学部に行くよ」









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12 Comments

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2016/10/16 (Sun) 10:05 | REPLY |   

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2016/10/16 (Sun) 16:39 | REPLY |   

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2016/10/16 (Sun) 17:19 | REPLY |   

やこ  

スリーシスターズ様

つくしが医者になっているお話は以前読んだ記憶があるんですが、類が医者というのは韓国版のみで、二次の世界にあるかもしれませんけど私にとっては新鮮でした。類が本気になるとすごいんだ、みたいな(笑)
医者のお話というよりは医学生の類が突然浮かんだものですから、挑戦してみようかなと思った次第です。
お話の進み具合によってはCPも変わる??
いやいや、私が誰を愛しているかを考えれば最終的なCPはおわかりですよね。

Japonism、観終わりました。
やっぱ去年のドームツアー、行きたかったな。
GUTS!とか愛を叫べとか一緒に踊りたかったです。

私もFC入会の準備を進めてます!いつかライブ会場でリアルでお会いしてMJ愛を語り合いたいですね。

2016/10/16 (Sun) 18:45 | REPLY |   

やこ  

なあなあ様

20年!すごい!嵐の結成より長いですね(笑)

医療系のドラマや映画はすごく好きでよく観てたんですけど、書くとなると大変なことですよね。
ググりまくっております。

類はどんなお医者様になるんでしょう?
見た目は小児科医って感じかなと思ったりするんですけど、病理もいいですね。フラジャイルみたいで。
熱狂的な類君ファンは産婦人科医とか言うのかなぁ?

2016/10/16 (Sun) 18:49 | REPLY |   

やこ  

悠香様

医療系、読んでくださる方にはいろんな方がいらっしゃいますし、「コラ、嘘かくな」と言われそうでとっても怖いんですよ。
なんせ全くの素人ですから。

メール読ませていただきました。お互い頑張って続けていきましょう!

2016/10/16 (Sun) 18:51 | REPLY |   

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2016/10/16 (Sun) 21:34 | REPLY |   

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2016/10/16 (Sun) 23:03 | REPLY |   

やこ  

piromix様

えへへ。

今回、すっごいノリノリで書いてるんんですよ。
もう先のお話を公開したくてウズウズしてる感じ。

罠?へへへーどうでしょうね。
そんな技持ってるのかなぁ(笑)

とにかくつくしはしばらくグダグダ悩みますけど、しっかりついてきてくださいね!
「もう読めん」とか脱落したら泣いてしまいますからww

2016/10/17 (Mon) 00:49 | REPLY |   

やこ  

チムチム様

そうですね。雰囲気は類つくっぽいですが、がっつり坊ちゃん出てきますよ。
モロ絡みます。だって私、つかつくしか書けませんし。

ただお仲間の類つく作家さんの中に、元々はつかつく派だったという人はいるんですよね。
今回は類つくっぽいお話のスタートですが、坊ちゃんを愛してても類の魅力にはまりだす気持ちがなんとなくわかってしまった今日この頃。
ラストは決めて書いていますが、終わってみれば類つくになってたとか言ったらボコボコにされそうですね。
それほど長いお話にするつもりはなかったんですが、いろんな意味でちょっとわからなくなってきました(笑)

2016/10/17 (Mon) 00:54 | REPLY |   

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2016/10/17 (Mon) 07:49 | REPLY |   

やこ  

悠香様

医龍!私も大好きでしたね。
坂口憲二のツンデレっぷりに萌えました。
ドラマは外科医に限りますね。
類はどんなお医者様になるのやら。

2016/10/18 (Tue) 00:11 | REPLY |   

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