教習所物語 番外編 前編 

お待たせしました。

教習所カテにするには内容が教習とはかけ離れているので番外編としました。

後編は明日9時に更新します!

ではどうぞ!





滅多に乗り越す人がいないと言われたシミュレーター教習を乗り越し、ムカついたオレだけ土曜日にやり直し教習を行った。
教官がヤツじゃなかったことや牧野がいなかったこともあり、つまんねぇ教習だったがなんなくクリア。
バカらしくなったオレは日曜の教習を無理矢理休んでしまった。

ところが無理矢理一緒に休まされた牧野の機嫌がすこぶる悪い。


「なんでアンタのが乗り越してムシャクシャした腹いせにアタシまで教習休まされなきゃなんないの?!信じらんない!」


これが日曜日の牧野のセリフだ。

正直、オレも少し大人げなかったと反省は…しようと努力した。
だが見てはいけない教習所の内部情報に書かれたオレの酷評。あんなもん見てしまったオレの気にもなってみろ。

というわけでオレは平日にも関わらず、最速で仕事を切り上げて牧野のアパートに牧野の好きなケーキを持ってやってきた。しかもいつもショーケースごと買うケーキも牧野に気を使って箱に収まるだけにしておいた。


『なんてステキなの?道明寺!』


そんな牧野の顔は…今日は見れそうもねぇな。

ん?今日は残業なのか?アパートの電気が点いていない。日本一忙しいオレのほうが早かったということか?
まあいい。合カギという必殺アイテムがオレにはある。

しかしオートロックとかそういう類のセキュリティはココには存在しねぇのか?ドアノブに鍵を挿入…挿入…いや、鍵を挿すタイプのものがあるなんてこんな鍵があるんだな…。

世の中凸があれば凹がある。鍵と鍵穴はオレと牧野みてぇだな。

ガチャリと鍵を開けて中に入るとやはり牧野はいない。仕方ないから少し待つか。
オレは冷蔵庫にケーキを入れると部屋の中央に置かれたテーブルの前に座る。
何気なく窓を見ると洗濯物がまだ干しっぱなしだ。さすがにこの時間に洗濯物はマズイだろう。

オレは履き出し窓を開けてちっせぇサンダルに履き替えると、牧野が干したと思われる洗濯物をハンガーから外して部屋の中へと投げ入れた。


「な、なんだコレは…」


下着の干してあるピンチからひとつの物体を外すと、オレは頭にカーッと血が上った。


「牧野…オマエこんなのいつ穿いてんだ…?」


それは穿いてる意味を成しているのかどうかも怪しい…ほぼ紐と言っても過言ではない下着だった。

おそらくこれは噂のTバックというパンティだ。

今まで牧野のパンティは幾度となく脱がしたオレだが、こんな卑猥な下着を身に着けているところは見たことがない。

誰だ?誰と会うときに穿いてやがる?


―牧野が浮気?―


なんてことだ。
オレに一途だとばかり思っていた牧野が裏切っただと?
許せねぇ。
相手はどこのどいつだ??

早く帰って来い、問い詰めてやる。

オレは乾いた洗濯物の山の前でTバックのパンティを眺めながら鬼の形相で牧野を待った。


***


トントントン

階段を昇ってくる足跡。オレにはわかる。あれは牧野だ。
足跡がドアの前でピタリと止まり、ドアノブが回される。
ビンゴだ。


「ど…道明寺…?」


一応警戒はするんだな牧野。
他の男の名前を呼んだらその場で連行だ。


「た、ただいま…どうしたの?急に」
「仕事を早く切り上げて来た」
「そうなんだ。で、なにしてんの?」
「冷蔵庫にケーキをブチ込んでおいた。日曜日の詫びだ」
「いいのに。でもありがとう。嬉しいよ」
「で、オマエは誰にブチ込まれたんだ?」
「は??」


ちょっと表現がストレート過ぎただろうか。
だが浮気を問い詰めるにはこれくらい攻めたほうがいいとなんかの雑誌に書いてあった。(嘘です)

すると牧野はオレの横にある洗濯物の山に気づき、一瞬表情を強張らせた。


「せ…洗濯物…入れてくれたんだ…」
「座れ」
「着替えさせてよ、今帰ってきたばっかなのに」
「うるせぇ、座れ」


牧野は落ち着かない表情で言われるままにオレの前に座るが目を合わせようとしない。


「こっち見ろ」
「なんでよ、帰ってきたばっかで落ち着かないっていうのに」
「これはなんだ?」


おれは紐のように細いTバックのパンティを親指と人差し指で抓み牧野に見せつけた。


「!!」


やっぱり疚しいことがあるんだな。


「相手は誰だ?」
「は?」


恍けてもダメだ牧野。証拠は掴んだ。


「これを誰の前でご披露したっていうんだと聞いてるんだ!」
「してないし!」
「ウソをつくな!じゃあなんでこんな卑猥なものがオマエの洗濯物に紛れてるんだ!」
「知らないよっ!」


知らないだと?
動かぬ証拠があるっていうのにしらばっくれるつもりか!


「っていうかなんなの?連絡もしないでいきなりアパートに来たと思ったら意味不明なこと言って」


逆ギレか?
なんてヤツだ。


「こんな卑猥なモノを身に着けてするセックスはさぞかし燃えるだろうな」
「アンタね…」
「オマエこういうのは趣味なのかよ。なら早く言えよ、いくらでも買ってやるのに」
「バカじゃないの?」


オレの放つ言葉をさもバカバカしいとばかりにそっぽを向く牧野だが、目が泳いでいるように見える。
しかもこうだ。


「それはアタシのものじゃない」


自分のモノじゃないだと?
なら誰のだと言うんだ。このアパートの住人は男や老人ばかりだ。
若い男が隣に住んでいると判明した時に、大喧嘩になったことをオマエは忘れたのか?


「このアパートにはオマエ以外に若いオンナはいないし、オレが知る限りオマエのダチにこんな趣味のオンナはいねぇ」
「そんなのわかんないじゃない。アタシの友達の下着、全部見たことあんの?」
「ぐっ」


やべぇ、攻め立ててるつもりが何故かオレが攻められてる気分だ。
とにかくハッキリさせないことには教習どころかオレ達の関係にも関わる。

すると牧野はオレが抓んでいたパンティをひったくり、同じ色をしたブラジャーを洗濯物の山から掴むと、黒いビニール袋に入れて部屋の隅に置いた。


「なあ、なんで浮気なんかするんだよ、オレのどこが不満なんだ?」


浮気を認めようとしない牧野の態度に、逆に別れを切りだされるんじゃないかという不安が襲ってきたオレは態度を変えざるをえなかった。


「失礼な、浮気なんてしてないよ!なんでそんなことになるのよ」
「オマエがこんなものを干してる理由を話さねぇからだろ!」
「プライバシーの侵害!アンタに話す義務なし!」


浮気を認めない上になぜこんな卑猥な下着を持っているんだ?
すると玄関からチャイムが聞こえてきた。


「いい?道明寺。静かにしててね。アンタは今ココにはいないの」
「あ゛?」


牧野は立ち上がって例のTバックの入ったビニール袋を持って玄関へ。









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4 Comments

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2016/09/13 (Tue) 21:37 | REPLY |   

やこ  

スリーシスターズ様

毎回ネタを提供してくれる神先輩がいるんですが、そこから生み出した妄想です(笑)
もう好きすぎて心配で仕方ないんでしょうね。浮気から一番遠い人なのに。
(と言いつつ某委員会で一度させてます)

ドラマとか映画撮るときって絞るらしいのでそのリバウンドですかね?
私はあんまり感じませんでしたが、気になってググってみたら、知恵袋にもそんな投稿ありました。
個人的に思ったのは「心の空」をMステで歌ったときの翔くんです。
デコは広めだし顔はパンパンでどうしたんだろうって友だちとマジで心配してました。
パパそっくりでした(笑)

2016/09/14 (Wed) 01:16 | REPLY |   

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2016/09/14 (Wed) 02:14 | REPLY |   

やこ  

悠香様

前編にいただいたコメントですが、後編はいかがでしたでしょうか?

教習所のお話を書くつもりではいたのですが、自動二輪の第2段階ってほとんどひたすら検定コースを回るだけだったように記憶しているんで似たようなお話になりそうだと思って番外編を作りました。

間もなく卒検になりお話は終了となりますが、妄想司くんは思った以上に好評みたいなので、違った形でこういったお話を書いていこうと思います。

やっぱり私にシリアスやラブロマンスは難しい(・・;)
コメディ道をひた走ります。

2016/09/15 (Thu) 00:31 | REPLY |   

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