Beautiful days

花より男子を愛する自称永遠の乙女の妄想  ※現在、ブロとも申請を休止中
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リオデジャネイロ狂想曲 5


数日間の合宿を終え、合宿地サンパウロからいよいよリオデジャネイロへ向かう。

飛び込みチームの正式スポンサーとなった道明寺は、当然のことながら自家用ジェットを用意しつくし達とともにリオへ向かう。

コーチの美作や選手の西門、花沢もお金持ちのお坊ちゃんでふたりともエコノミーでは脚がつかえるとかなんとか言っていつも自腹で差額を支払いファーストクラスに乗っているが、自家用ジェットは初めてのようで、3人ともはしゃいでいる。


「すげーな、日本の新聞まで用意してあるぜ」

「あ、SNAP解散だって」

「カクテルまであるなんてすごいな」


西門は新聞を見ながら、花沢類は日本のワイドショーを見ながら、コーチに至っては酒盛りだ。


「…き…まき…まきの!」


ボーっと窓の外を眺めながら昨日の道明寺司とのやり取りを考えていたつくしに向かって、何やらあわてた様子の西門が声をかけた。


「ああ、ごめん。何?」

「コレ、読んでみろよ」


つくしがドレドレといって覗き込んだものは日本のスポーツ新聞だった。


「いやらしい記事は読まないよ」

「バカ、そうじゃねぇよ」


  飛び込みプール、緑色に変色?!


「な、なにこれ」

「勘弁してくれよ」

「どしたの?」


花沢類も近づいて新聞を覗き込む。

どうもつくしたちが合宿でサンパウロにいる間、飛び込み競技を行うプールの水が一夜にして緑色に変色したという。


「到着次第、確認を取ってみる」

「え、コーチも知らなかったんですか?」

「聞いてない」

「水が緑って…ヘドロ系しか思い浮かばねぇよ」

「俺…こんなプールに飛び込むのやだ」

「俺はプールサイドで見ているだけでも嫌だ」


それにしても一夜にして水が変色してしまうとは不思議な話である。隣の水球プールが問題ないというのがますます気持ちが悪い。

気持ちが悪いと言えば、少し離れた席で目を瞑る道明寺司もかなり気持ちが悪い。

壮行会で一度会っただけだというのに、初対面でプライベートな名刺を渡した次には異国の空港で拉致、勝手にホテルを変更したと思えば自分と付き合えと言ってきた。

確かにかなりの美形だが、やってることは幼稚で浅はかだ。

緑色の水に飛び込まなければならないこと、道明寺司とのことを思うと気分が悪くなるつくしだった。


***


「オマエ、オレと付き合えよ」

「は??」


変な男だとは思っていたが、ついにおかしくなったのかとつくしは思った。

一目惚れした、とか言われるのはわかる。

でもよくも知らない相手に「付き合えよ」とはどういうことか。


「あのねぇ、お試しサンプルとかそういう次元の問題じゃないと思うんですけど…」

「当たり前だ、オレはオマエにオレのオンナになれと言ってる」

「お断りします」

「即答すんな」

「いやいや、普通はするでしょ」

「何が不満なんだよ」

「不満とかそういうんじゃなく、普通は相手をよく知って好意を持つようになって気持ちが通じ合ってお付き合いするもんだと思います」

「オレはオマエのことをよく知ってる」

「アタシは全然知りません」

「オマエがオレに惚れない理由がない」


つくしはもうため息をつくしかなかった。


「いいですか、道明寺さん」

「なんだよ」

「アタシたちは、日本を代表してオリンピックを戦いに来た選手ですよ?今は惚れただとか付き合うとかそういうのは違うと思うんですけど」

「その通りだ」

「わかってるなら問題ありませんね?それじゃこの話は聞かなかったことにします」

「確かにオレは日本代表選手としてブラジルまで来た。だが日本国民の為に戦いにきたわけじゃねぇ」

「はぁ」

「いいか、オレはオレが目指してるものの為に戦う。そのためにもオマエが必要だ」

「全く意味がわかりません」

「オレも鬼じゃない。オマエにチャンスをやる」

「そんなもんはいりません」

「いいか、オレは金メダルを取る。取れなければオマエのことは潔く諦める」




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6 Comments

says..."承認待ちコメント"
このコメントは管理者の承認待ちです
2016.08.16 09:31 | | # [edit]
says..."管理人のみ閲覧できます"
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2016.08.16 11:09 | | # [edit]
says..."管理人のみ閲覧できます"
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2016.08.17 00:42 | | # [edit]
やこ says..."aoi様"
司をいじめないでwwwww

いえ、きっと成し遂げてくださることでしょう、坊ちゃんなら
2016.08.17 13:18 | URL | #- [edit]
やこ says..."miumiu様"
いつも思うけどしつこいよね、坊ちゃん。

でも大好きなのです。

なぜって、そりゃオレ様だから(笑)
2016.08.17 13:19 | URL | #- [edit]
やこ says..."chimuchimu様"
はじめまして、ご訪問ありがとうございます!

コメントはね、作家さんにとっては宝物なんですよ。
頑張って書いたご褒美なんです。

なのでココに限らず皆さんにコメントしてあげてください、本当に皆さん喜びますよ!

是非またお願いいたします!
2016.08.17 13:23 | URL | #- [edit]

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