20years ago アノトキのふたり ⑤ 


静の結婚式のあと、ふたりは心も体も結ばれた―

また必ず会うと、次に会う日まで頑張ろうと約束し空港でふたりは別れた。

―5月―

桜舞う英徳大学の門をくぐり、いつしかその桜も散る。
GWも終わり大学にも徐々に慣れ、これからキャンパスライフを楽しもう、と思った矢先につくしの体に変化があった。
きちんと睡眠を取っているのに猛烈な眠気が襲い、肝心な講義もロクに聞くことができない。

「ははは、なんか類みたい。なんでこんなに眠いんだろ」
「なんか変なもんでも食べた?」
類とふたり、高等部の非常階段で心地よい時間を過ごしていた。

「しっかしなんで大学部のアタシたちがわざわざここにいるんだろうね?」
「いいじゃん別に。落ち着ける場所なんだし」
はははそうだね、でもそろそろ行かなきゃ、と立ち上がると急に視界が真っ暗になった。

「牧野!!」


*********


「気が付いた?」
ゆっくりと目を開けると、類が心配そうにつくしを覗き込んでいた。

「つくし…大丈夫?」
滋と桜子の姿もある。

「アレ…アタシ…?」
「急に倒れたんだよ。覚えてない?貧血だろうって医者が」
類が静かに言った。

「貧血かぁ。情けないなぁ。忙しくてろくなもの食べてなかったから…」
「オマエさぁ、バイト少し減らしたら?」
総二郎がポリポリを頭を掻きながら言う。
「家族だって少しは落ち着いたんだし、学費は司が全額支払ってんだぜ?何をそんなに必死で働く必要があるんだよ」
「そうよ先輩。最近鶏ガラみたいな体がますますやせ細って。そんなんじゃ道明寺さんも萎えちゃうから」
「アンタ…病人に容赦ないわね」

唇の右端をピクピクとさせながらも
「し、心配かけちゃてごめんね…。バイト、ちょっと調整してみるわ」
さっきから心配そうに眺めている類を見て言った。

「牧野さん。気がつかれましたか?起きれそうなら先生からお話があるそうです」
「あ、ハイ」
看護師が顔を出す。

「じゃ、牧野。オレ達今日はこれからデートだから帰っから。なんかあれば連絡しろよ」
西門さん相変わらずだね、と言いながらもみんなに感謝する。

「うん、みんなありがとう。心配かけてごめんね」
「じゃーな」
「またね、つくし」









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2 Comments

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2016/04/27 (Wed) 17:36 | REPLY |   

やこ  

かなた様

コメみて噴き出してしまいました。
さてどうなるか( ̄∇ ̄;)ハッハッハ

2016/04/27 (Wed) 19:10 | REPLY |   

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