20years つくし出産編 前編 

恥ずかしいとか言いながら番外編に突入する暴挙。

ごめんなさいとしか言葉がでてきません。

ではどうぞ!
オレ、牧野…もとい道明寺翼。20年間母子家庭で育ったけど、3月に突然父親ができた。

嬉しいかって?

オレ、間もなく21だぜ?幼稚園児や小学生じゃあるまいし、父親登場ですんなり大喜びって年でもないでしょ。

「翼、ハイお弁当」

コレ、オレの母親。間もなく40になるんだけど、なんと妊娠中。オレに弟か妹ができるってワケ。21歳違いの。

一応オレも子供の作り方とか知ってるし、喜びよりも恥ずかしさのほうが断然大きい。

「ハイ、サンキュ。じゃ行ってきます」

これから大学に行くわけだけど、靴を履こうとしたら「オヤジ」が顔を出した。

「お、翼、行ってこい。まっすぐ帰って来いよ」
道明寺司、40歳。妻とオレをこよなく愛するダンディオヤジ。どう見てもオヤジのほうがオフクロにゾッコンだ。

「まっすぐって…小学生じゃないんだし」

「いいのいいの言わせておけば。父親っぽいこと言ってみたいだけなんだから」

苦笑いするとオフクロも出勤準備をするらしい。

「そういやいつ産休に入るんだよ」

パンパンのお腹を見て言う。そろそろ引っ込まないと後ろのオヤジがキレるぜ、と。

「産休のために雇った事務員がなかなか仕事を覚えてくれなくって。仕方ないからスパルタ教育中」

ついでに後ろのオヤジがオフクロの会社に乗り込んで、思いっきり美佐子の会社の経営に首を突っ込んでいるのもオレは知っている。最初は買収するんじゃないかと思ったくらいだ。

「安心しろ、オレがずっと監視してるからいつ産気づいても大丈夫だ」

アンタが一番心配だよ、とやり合っている夫婦を背に、ハアとため息をつくとドアを開けて出て行った。

ガレージには車が2台。オレの愛車軽と、オヤジのBM。惚れ惚れするほどカッコいいが、この町では浮いている。



*********



今日も野獣は仕事中アタシにベッタリ。初産じゃないんだし(だいぶ昔のことだけど)産気づいたって冷静に対処できるっつーの。

と、思ってた。

あ、アタシ牧野…いや道明寺つくし。39歳、ココポイントね。『まだ』39歳。
実は今朝、なんていうかいつもと様子が違うな、って気がしたの。なんだかわからないうちに普通に戻ったんだけど。予定日までまだ3週間近くあるし、今日は司と仕事終わりに宝くじ買いに行こうって約束してる。

まだちょっと早いよ。もう少しゆっくり出ておいで、ベビちゃん。

「道明寺さんのお陰でうちの業績もうなぎ上りだよ」

親代わり、姉代わりとして20年面倒を見てくれている社長の美佐子の経営に思いっきり首を突っ込んでいる夫だが、正式に経営に携わってほしいと言われていても断り続けている。

「オレがこんな地方の土建屋で満足できっかよ」

というのが決まり文句だが、ボランティア活動に留めている理由は翼との約束のためだろう、とアタシは思ってる。

「よし、終わった!そんじゃ司、宝くじ買いに行こう」

大財閥の元御曹司と宝くじ。似合わないことこの上ない。

数少ない売り場に並ぶ道明寺司。

「なんだよダリィな」

そう言いながらも付き合ってくれる優しい旦那様。









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