2016_04
04
(Mon)00:00

20years 修正版⑤ 

すみません、9時に予約投稿したつもりが0時になってました。

やっちまったΣ(゚д゚lll)ガーン



あれ以来母親の様子がなんだかヘンだ。
会話しててもどこか上の空だし、美佐子によると実はとんでもないミスをしそうになりヒヤヒヤしたと聞かされた。
もう大学も春休みに入っているというのに、1日中バイトなのを知っていながら必要のない弁当を作っていた。

―美作商事 専務取締役 美作あきら―

(あの人はオレの父親なのか?)
可能性として全くないとは限らない。だけど忙しい大企業の重役がわざわざ翼に名刺を渡すだけに訪れそのまま帰るだろうか?
何より美作あきらはかなりの美形だ。翼も顔は整っているほうだが美作あきらと翼は似ているところがひとつもない。

「おーい翼、悪いがちょっと店番頼むよ」
田舎町にある喫茶店。ここが翼のバイト先だ。中心街へ行けばつくしと美作あきらが会っていたようなカフェも数軒あるが、ここは常連客が大半を占める住宅街の喫茶店。マスターがこだわって出しているコーヒーを飲みにやってくる人が多い。
奥さんを早くに亡くして男手ひとつで娘を育てているマスターとは家族同然の付き合いだ。

「ウン、いいよ」
どうせ店番していて客が来ても、オイ翼。ちゃんとやってるか?とあいさつ代わりに話しかけてくる知った顔ばかり。自分ひとりでも十分店番はできる。

「今日は遥の制服採寸なんだよ」
目に入れても痛くないほどかわいいひとり娘も4月からは高校生になる。翼の家は父親がいないが、母親のいない家庭は翼の家とは違った苦労もあるだろう。ましてやお互い性別の違う親子だし、自分で言うものなんだが思春期にはマスターもつくしも苦労したはずだ。

「大丈夫だよ、いってらっしゃい」
頼むね翼、と声をかけながらマスターは遥と一緒に店を出た。ランチタイムの忙しい時間帯も過ぎ、今店には客がいない。じっとしていられない母親譲りの性格で、バイト料をもらう以上は、とテーブルを拭いたり簡単な掃除をしたりして過ごしていた。
コーヒーの入れ方もマスターにしっかり伝授され、店番をしているときに客が来ても困ることはない。もうやることなくなったな、と思い新聞を広げるとドアにつけられたベルが鳴り来客を知らせた。

「いらっしゃいませ」
常連客ならここで、おーい翼!とくるところだが今回はどうやら珍しく知らない顔。30代後半くらいだろうか。ニコリともぜず不愛想にカウンター席に座ると、ブルマンあるか?と低い声で訪ねてきた。

「ございます、少々お待ちください」
変な男だな、早く帰らないかなと思いながら豆を挽いていく。何を言うわけではないが、コーヒーにはうるさそうな客だと思った翼は思わず、いかがでしょうか?と尋ねていた。

「まあまあだな」
男はそう言うとじっと翼の顔を見つめていた。どこかで見たことがある、と漠然と翼は思っていた。

「オマエ、いくつだ?」
初対面のオトコに『オマエ』呼ばわりされムッとしたが相手は客。20歳で4月からK大学の3回生になると答えるとひと言、「そうか」と言ってまた翼の顔を見つめている。

「あの…何か?」
最近はなんだか中年のイケメンと出会うことが多いな、と思ってはいたが、じっと見つめられるとなんだか照れくさい。

「ああ、悪い。なんでもない。バイトもいいが学業も頑張れよ」
ボソッとつぶやくと一口コーヒーを口に運んだ。
するとしばらくして店のドアが開き、また知らない顔が入ってきた。

「お、来てるな?なんかいいねこういう雰囲気。オレ結構気に入ったわ」
後から入ってきたオトコもまたかなりの美形だが、最初のオトコに比べると愛想もよく終始笑顔だ。

「ニイちゃん、悪いけどアッチの席に移動してもいい?オレもコイツと同じのでいいよ」
そういうと最初のオトコも席を立ち、窓際のテーブル席へ移動した。
こうもイケメンが揃うと居心地が悪い。最初のオトコだけなら1杯飲んで帰るだろう、くらいに思っていたが、連れがいるなら時間が延びそうだ。
面倒だな

ふたりは深刻そうな顔をして何か話をしているが、内容までは聞き取れない。知らない男の会話を盗み聞く趣味もないし、聞いたところで意味がない。

会話をしながら何度かコチラをチラチラ見ていることに翼は気づいていた。後から来た男が店に入ってきてから数十分しか経っていないが、とても長い時間に感じられた。

(早く帰ってくれるか、マスターが戻ってくるかどっちかにしてほしいわ、まったく)
ため息をつくとドアがあき、知った顔が入っていた。

「おうっ翼!しっかりやってるか?」
美佐子の会社の職人で、つくしの同僚である田代が入ってきた。神様のように思えた。

「田代さん、またサボり?」
「シツレイなこというなよ翼。さっきまで西宮土建の社長の相手してたもんだから一服して帰ろうと思ったとこだよ」
男臭い作業服の上着をカウンター席の隣に置くとまた口を開いた。

「そういや翼よ。オマエのカアチャン今日はどうした?」
どうした?と聞かれてなんと答えるべきか。

ふと窓際のふたりがこちらを見たように感じた。

「どうしたってどういうことっすか?普通に今朝も会社に送って行きましたよ、別に体調が悪いとも言ってなかったし」
今朝も翼の運転する軽で美佐子の会社まで送って行った。ここのところボーっとしていることはあるが、特に変わった様子はなかったと思う。

「まぁな、朝はキチッと会社に来たんだが、いきなり『急用ができた』って帰ったぜ」
朝の時点では特に誰かと約束している様子もなかった。

「つくしちゃんらしくないからみんなびっくりしてよぉ」
確かに本当に具合が悪い以外は会社を休むことなどこれまでなかった。有給があるのだからと美佐子に言われても、会社を私用で休むことはなかったし、休む理由もない。

「会社で降ろした後のことは…俺もよくわかんないっす」
田代は、そうかと答えるとタバコを咥えてカチッと火をつけた。

「マスターが遥の制服の採寸で出かけてるんで、戻って来たらバイト上がって様子見てみますよ」
「そうだな、そうしてやれよ」
そんな会話を田代としていると、またドアが開き今度は女が2人入ってきた。
いったい今日はなんなんだよ、と思っていると後から入ってきた女の客が

「ヤダ、ココ分煙じゃないのぉ?」
露骨に嫌そうな顔をしながら大きな声をあげた。オイオマエうるせーぞ、と後ろから声をかけたオトコの顔をみて翼は固まった。

美作あきら…









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5 Comments

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2016/04/04 (Mon) 00:45 | REPLY |   

やこ  

星※様

とりあえず登場させてみたはいいけど、扱いにこまったチョイ役達。
って位置づけじゃダメっすか?ダメっすよね?
ヤバイΣ(゚д゚lll)

2016/04/04 (Mon) 01:06 | REPLY |   

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2016/04/04 (Mon) 12:21 | REPLY |   

やこ  

委員※様

えっ( ̄◇ ̄;)
お蔵入り寸前作品ですよ(ーー;)ほんと、期待しないでくださいってばぁぁぁぁ
なんか再度お蔵入りさせたくなってきたv-393
田舎→東京から車で2時間くらいのエリア(やこ生息地)を想定しました。
田舎です。
間も無くカエルがシマヘビが目覚めます。

2016/04/04 (Mon) 12:59 | REPLY |   

やこ  

まろ様(拍手コメ)

懐かしいお話に拍手コメをいただき、読み直して赤面いたしました。
こんな恥ずかしいお話ですけどお楽しみいただければ嬉しいです。

2017/06/18 (Sun) 19:22 | REPLY |   

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