Whenever You Call  リハビリ小説第一弾 ⑥ 


「実はずっと思ってたことがあって」

ゆっくりと話し出す。司は開きかけた口を閉じてつくしを見つめた。

「そりゃさ、ずっと連絡も取れず会うこともできないこの状態を、あたしだって平気だったわけじゃない」
「悪りぃ」
「でも、別に自分の気持ちが変わったわけじゃないし、あんたから何かのアクションがあったわけでもないから、ずっと待ってたわけよ」

マグカップを持ち上げてコーヒーを一口すすってまた話し出す。

「そりゃ、今日会えて気持ちがわかって嬉しいのは嬉しいけど」
「けど?」
「やっぱり結婚するとかしないとか、勢いやタイミングとかで決められちゃうのは嫌だ。あたしは…何度も言うようにあんたとは対等でいたいし」
「それって、結婚すんのが嫌だってことか?」
「そうじゃなくて…あんたの置かれてる立場とか、そういうのはよくわかる。でも、こんなタイミングの隙間みたいな所を狙っていきなり結婚しようなんて、少しおかしいと思わない?しかも、あたしたち、今までどれだけの空白期間があったかわかってる?」

反論することもできなかった。
ここへ会いに来たのも突然、思わず結婚という言葉が出たのも勢いからだったのだから。

「大きなプロジェクトや仕事がこの先あるのはわかったし、あんたがそれだけ忙しいのは今に始まったことじゃない。でもさ、やっぱりこれって違うと思う」
「違うって?」
「あんたは違うって言うけど、F3の結婚が影響してないってのは絶対に違うと思う」
「それは…」
「じゃあ、3人が自分よりも先に結婚したことを、例えば妬んだりする気持ちが100パーないって自信もって言える?本当は自分が誰よりも先に結婚できるとでも思ってたんじゃないの?」

確かに3人の結婚に影響されていると言われれば否定はできなかった。世間では付き合っていることこそ認知はされていても、写真に撮られたり目撃されたことはない。それどころか今ではそもそも付き合っていたのかすらわからないなど、もはや都市伝説化しかけているふしもある。そんな状況から抜け出せればどれだけ気持ちがいいだろうか、そんな風に考えることがあったのも確かだ。

「プロポーズにイエスかノーで答えろというのなら…」









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2 Comments

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2021/10/15 (Fri) 16:10 | REPLY |   

やこ  

オオカミ様

コメントありがとうございます。
コロナ禍で家に閉じこもる日々、二次の世界に飛び込んだ方も多かったのでしょうか?私はなんだから寂しくて、猫を迎え入れました(笑)
私はシリアスらラブロマンスよりもコメディのほうが書いていて楽しい種類の人間でしたが、褒めて頂けるとなんだか照れちゃいます(笑)

2021/10/16 (Sat) 15:38 | REPLY |   

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